ハウ・トゥー・サクシードの終わりに寄せて
全29公演 お疲れさまでした。
無事に幕が上がり、全日程を終えることができたのはすごい事だと思う。
千秋楽で増田さんの挨拶があったそうで「止まる覚悟をしていた」と。だからこその熱量だったのかなぁと思った。今日で最後になっても悔いのないように全力だったのかな。違うかなぁ、夢の舞台だもんね、全ての公演が全力だったのかも。でもね、そう思ってしまうほどにステージに立つ増田さんからはすごい熱量を感じた。それと同時に自信も感じられた。自信を持って歌って踊っているのが伝わった。NEWSのライブでもそうなんだろうけど別物に思えた。
今回の舞台で新たな体験をした。
一幕の終わり、フィンチが自分のローズマリーへの恋心に気がつくシーンでの「ローズマリー」を聴いていた時、胸の奥でコトンと音が鳴った感じがした。たぶんフィンチのときめきや嬉しさや幸せな感情が伝わっての感覚なんだと思う。あぁこういう気持ちなんだなって分かった。幸せな瞬間だった。
以前ピアニストの方が話していた印象的な言葉がある。
「感情をこめて弾かないのなら、私たちが弾く意味がない」
人間が感情をこめて弾かないなら機械的な自動演奏でいいと言うことだよね。増田さんの歌を聴くとその言葉を思い出す。
増田さんの歌には感情がある。色も景色も見える。人間が歌う醍醐味がある。それを肌で感じた体験だった。
全力で歌って踊って、自信に満ちて楽しんでフィンチとしてステージ上で生きている増田さんはカッコいいより「格好いい」と言うのが合ってると思った。とても格好良くスマートで、最後まで増田貴久ではなくフィンチとして観ていられた。
上演するまできっと様々な事があっただろうね。いつものように努力した事も大変だった事も知らされなくていい。こんな物を創りましたという作品だけを観られればいい。
ひとつだけ望むのは、◯◯での舞台が終わった事へのご挨拶だけ。待ってます。
楽しく素敵な舞台をありがとう。
やっぱり歌って踊る増田さんは最高だったよ。